【2026年4月施行】住所変更登記の義務化とは?罰則と無料の「スマート変更登記」を解説
2026.04.18 売買コラム 売りたい

不動産をご所有の方で、購入時から何度かお引越しをされている皆様。 今月、2026年4月1日から「住所変更登記の義務化」がスタートしたことをご存知でしょうか?
法務省の直近の調査によると、不動産オーナーの約7割が「まだ知らない」と回答しているこの新制度。 わざわざ手続きするなんて面倒と思われるかもしれませんが、過去のお引越し(住所変更)も対象になり、正当な理由なく放置すると「5万円以下の過料(罰則)」が科される恐れがあるルール変更です。 本記事では、スタートしたばかりの「住所等変更登記の義務化」で絶対に押さえておくべきポイントと、無料でできる対策「スマート変更登記」の仕組みを解説します。
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目次
【2026年4月スタート】住所変更登記の義務化とは?放置するとどうなる?
長年社会問題となっている「所有者不明土地」の発生を未然に防ぐため、国は不動産登記制度を大きく見直しました。2024年の「相続登記の義務化」に続き、2026年4月1日から新たにスタートしたのが「住所等変更登記の義務化」です。
具体的にどのようなルールが定められ、不動産所有者にどのような影響があるのか、まずは制度の基本を押さえておきましょう。
これまで、不動産の登記簿に記載されている所有者の住所や氏名を変更するかどうかは、所有者の任意とされていました。そのため、引越しをしても登記上の住所は古いまま放置されるケースが珍しくありませんでした。
しかし、今回の義務化により、「引越しや結婚などで不動産所有者の住所や氏名に変更があった場合、変更があった日から2年以内に変更登記を行うこと」が法律で明確に義務付けられました。
もし、正当な理由がないにもかかわらず手続きを怠り、2年間の期限を過ぎて放置してしまうと、「5万円以下の過料(罰則)」の対象となる恐れがあります。 (※重病や経済的困窮、DV被害による避難など、やむを得ない事情がある場合は正当な理由として認められます)
これからは引越しをしたら、役所での住民票移動だけでなく、法務局での不動産の住所変更手続きもセットで行う新しい常識が必要になります。
今回の義務化で気をつけなければならないポイントは、施行日(2026年4月1日)より前の住所変更も義務化の対象となる点です。過去に引越しをして、現在すでに登記簿上の住所と現住所が違っているすべての不動産オーナーが、新しいルールの対象となります。
ただ、過去の住所変更については、施行日から2年間の猶予期間が設けられています。 つまり、2026年3月31日以前に引越しをして住所が変わっている方は、【2028年3月31日まで】に住所変更登記を行わなければ、義務違反となってしまいます。
猶予期間があるとはいえ、期限である2028年3月末はあっという間にやってきます。ご自身が罰則の対象にならないためにも、まずは現在の登記状況がどうなっているのか、早めに確認しておくことが重要です。
費用ゼロで自動化?新制度「スマート変更登記」を活用しよう
引越しのたびに法務局で手続きをするなんて面倒だと感じる方も多いはずです。国も、国民に大きな負担を強いることへの対策として、負担を軽減する「スマート変更登記(職権による住所等変更登記)」という新制度を用意しています。
スマート変更登記とは、簡単に言えば「法務局があなたに代わって、自動的に住所変更の登記をしてくれる」仕組みです。
制度を利用するためには、あらかじめ法務局に対して「検索用情報の申出」を行っておく必要があります。 具体的には、以下の5つの情報を法務局に提供します。
- ①氏名
- ②氏名のふりがな
- ③住所
- ④生年月日
- ⑤メールアドレス
申出をしておくと、法務局が定期的に(2年に1回以上)マイナンバーなどを管理する住基ネット(住民基本台帳ネットワークシステム)へ情報を照会します。もし引越しをして住基ネット上の住所が変わっていた場合、法務局から事前に登録したメールアドレス等へ住所変更登記の意思確認の連絡がきます。 そこで了承すれば、法務局の登記官の権限(職権)で、登記簿の住所が最新のものに書き換えられるのです。
一度「検索用情報の申出」を済ませておけば、それ以降は引越しをするたびに法務局へ出向いたり、面倒な書類を集めたりする手間がかからなくなる(義務を履行したことになる)というわけです。
なお、この「検索用情報の申出」は、義務化スタートに先駆けてすでに2025年4月21日から受付が始まっています。
通常、ご自身や司法書士を通じて住所変更登記の申請を行う場合、「登録免許税」という税金を国に納める必要があります。 税額は不動産1物件につき1,000円です。たとえば、一般的な一戸建て(土地1筆・建物1棟)を所有している場合、1回の住所変更につき2,000円の登録免許税がかかります。駐車場として別の土地を持っていれば、さらに費用が加算されます。
しかし、スマート変更登記を利用して法務局に書き換えてもらった場合は、この登録免許税が非課税(無料)となります。
司法書士への報酬(数万円程度)も不要になり、実費である登録免許税もゼロになるため、不動産をお持ちの方は「検索用情報の申出」を行っておくことをおすすめします。
スマート変更登記を利用するための「検索用情報の申出」は、オンラインまたは書面(郵送・窓口)で手続きが可能です。
すでに不動産をお持ちの方が手続きを行う場合は、本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証等)が必要となりますので、事前のご準備をお願いします。
※これから不動産を購入(または相続)される方は、司法書士へ登記を依頼する際に「スマート変更登記も一緒に申し込みたい」と伝えるだけで、追加書類の手間なくスムーズに手続きが完了します。
ご自身の状況に合わせて、以下の方法で申出を行ってください。
マイナンバーカードをお持ちであれば、法務省が提供するシステムを利用していつでも無料で申請が可能です。
インターネットでの手続きに不安がある方は、専用の申出書と添付書類のコピーをまとめ、管轄の法務局へ郵送、または直接提出することも可能です。(※郵送の場合は送料のみ自己負担となります)
法務局 不動産登記の申請書様式について 法務局 管轄のご案内このように、将来を見据えた対策としては「スマート変更登記」が有効ですが、この制度で実際に情報が更新されるまでにはタイムラグがあります。 もし近いうちに自宅や実家を売却するご予定であれば、登記上の住所が古いまま放置されているとトラブルが起こる可能性があります。
登記上の住所が古いままでは「不動産の売却」ができない!
不動産を売却し、買主へ物件を引き渡す際、必ず所有権移転登記(名義変更)手続きを行います。手続きが完了して初めて、不動産が買主のものになります。
名義変更を行う際、売主様には実印と、発行から3ヶ月以内の印鑑証明書をご用意いただきます。法務局は、なりすましなどの不正な取引を防ぐため、「登記簿上に記載されている住所・氏名」と「提出された印鑑証明書の住所・氏名」が完全に一致しているかを審査します。
もし、引越しをしたのに登記上の住所を変更しておらず、現在の印鑑証明書の住所と食い違っていた場合、法務局は所有者本人なのか判断できず、名義変更の手続きを受け付けてくれません。 つまり、売却の前提として、必ず先に住所変更登記を行って、登記簿と現住所を一致させておかなければならない不動産取引のルールがあるのです。
1回だけの引越しであれば、現在お住まいの市区町村で住民票を取得すれば、ひとつ前の住所が記載されているため、登記簿との繋がりを比較的簡単に証明できます。
しかし、不動産を購入してから複数回引越しをしている場合は非常に厄介です。 現在の住民票には、直前の住所しか記載されていません。登記簿上の古い住所から現在の住所まで、すべての履歴を途切れることなく公的な書類で証明しなければならないためです。
この場合、本籍地の役所で「戸籍の附票」を取得し、住所の履歴を辿る必要があります。もし本籍地が遠方であれば、郵送での取り寄せに日数がかかります。さらに、引越しから長い年月が経過していると、役所の書類保存期間が過ぎて記録が破棄されており、履歴の証明が困難になるケース(上申書などの追加書類が必要になるケース)も珍しくありません。 将来的なご自宅や実家の売却を見据えるのであれば、売却直前になって焦ることがないよう、登記状況を正しく管理しておく事前準備が必要です。
不動産売却に伴う面倒な手続きは、私たちにご相談ください
売却の手続きと一緒に、面倒なことはすべてプロに任せたいという方は、ぜひ当社へご相談ください。
当社にご依頼いただければ、不動産の売却査定と同時に、現在の登記状況に問題がないかをしっかりと確認いたします。もし住所変更登記や相続登記が必要な場合でも、提携する経験豊富な司法書士と連携し、事前の書類集めから売却後の引き渡しまで、窓口一つで手配させていただきます。
少しでも不安なことがございましたら、どうぞお気軽に以下のフォーム、またはお電話にてお問い合わせください。
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